遺言書がある被後見人


被後見人が遺言書を残しているかどうかについて、
成年後見人は注意が必要です。
成年後見人は、被後見人の全財産を管理します。
現在の生活を維持するに必要ならば、
被後見人が遺言書に、特定の財産を誰々に、
相続させる、とか遺贈すると遺言していても、
売却せざるをえません。
しかし、生活に余裕があるなら、
被後見人の意思は、できる限り尊重しなくれはなりません。
ゴルフをできなくなっても、誰かにゴルフ会員権を
遺贈したい、という遺言書があったらどうでしょう。
ゴルフ会員権は、使わなくても年間費がかかり、
被後見人がゴルフをできなかくなったら、
その時点で処分することが一般です。
しかし、十分に財産があり、
年会費くらい払ってもどうということが無ければ、
年会費を支払って、ゴルフ会員権を維持することになるでしょう。
使用しない不動産も、固定資産税だけがかかる負の財産です。
場合によっては、管理費や草刈り代もかかります。
それでも、財産があり、遺言がなされているのなら、
そのまま維持するべきと思います。