相手方が、訴訟できない人だった場合


認知症、
精神障害
知的障害
の方が、訴訟や交渉の相手方だった場合、

そのまま進めてしまった良いものでしょうか。
弁護士は、基本的には、依頼人の利益を重視します。
そうだとすれば、相手方のことは知ったことではない、
とも言えるはずです。
しかし、相手方が統合失調症で訴訟を行う能力がないのに
つけ込んだ代理人は、懲戒を受けていました。
blogs.yahoo.co.jp/nb_ichii/33920402.html
この事件がその後、どのように進んだのかは、全く分かりません。
また、なぜ、5年以上も経過してから懲戒になったのかも分かりません。
しかし、被告に訴訟する能力がなかったのだとすると、
再審事由に当たります(民事訴訟法338条1項3合)。
5年の再審の期間制限にもかからないので、いつでも再審で、無効にされる
可能性があることになります(民事訴訟法342条3項)。
law.e-gov.go.jp/htmldata/H08/H08HO109.html#1004000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000000
とすると、相手方が適切に訴訟を遂行できないことを知って判決をとっても、
再審で無効になるかもしれないことを考慮すると、
依頼人のためにもならないと言えそうです。