医療界と法曹界の相互理解のためのシンポ 第4回


2011年10月11日 午後5時半から
東京地方裁判所18階で開催された、
医療界と法曹界の相互理解のためのシンポ 第4回

を傍聴してきました。
東京地方裁判所での民事医療過誤訴訟の
鑑定人選定に協力している都内の大学病院の責任者クラス、
医療集中部の裁判官
原告側及び被告側を行なっている医療過誤弁護士等が
参加していました。
今回のテーマは、協力医、鑑定医についてです。
基本的なトーンは、
適性な医療過誤訴訟実現のために、
原告側からであっても、
協力医として協力を求められた場合、
協力して欲しい、というものでした。
医療側からは、
原告側弁護士の考えていることが分からない、
負担が大きい、との反応もありました。
しかし、同時に、
医療過誤訴訟のカンファレンス鑑定は、
病院内でのカンファレンスと基本的に違いがない、
特殊な例について知ることは、医療側にとっても意味がある、
との意見もありました。
医療過誤の原告側は、
中にはそれだけを行なって経営を成り立たせている弁護士もいるようですが、
私には、手間がかかりすぎて、費用的に合わない分野です。
それでも医療過誤分野を受任するのは、
不正が隠されているのではないか、と思う場合があるからです。
重篤な結果が生じた人や親族をなくした人への
医療機関側の対応としては、良くないが、
医療自体には、金銭を支払うほどの落ち度はなかった、
という場合は、訴訟提起するべきではない、
と考えています。
その意味では、調査対象の医療行為が、
専門の医師にとって、どのように評価されるべきかは、
早期に聞けるものなら聞きたいと思います。
訴訟全般同様、
最近医療過誤訴訟は、減っています。
医療崩壊防止のために、
裁判所が医師の方を向いているだけでなく、
医療界の中にも、
おかしいものは正していく(示談してしまう。)
という、傾向が出ているからかも
しれません。