死刑廃止決議否決


死刑廃止決議が京都弁護士会で否決されたそうです。
約2ヶ月前の決議ですが、最近このニュースを知りました。
私は、犯罪被害支援業務に関与するものとして、
被害者の気持ちを重視するので、死刑を廃止することには反対です。
また、ノルウェーの77人無差別殺人のような事例で
責任能力がある場合、処置に困ると思うからです。
死刑廃止の決議が阻止されたことは、
私にとっては、喜ばしいことです。
それと同時に、様々な考え方のある問題について、
強制加入団体である弁護士会が意見を述べることが阻止された
点からも喜ばしいことです。
弁護士会は、いろいろな決議をします。
死刑執行のたびに、談話を出しています。
www.nichibenren.or.jp/activity/document.html
原発被害に関しても、様々な決議、意見書を出しています。
しかし、人権に関係するからとしても、
様々意見の会員がいる中で、決議をすることは、
それが何の法的効力がないものであっても、違和感が残ります。
日弁連、弁護士会として、多数決で意見書を出すことは、止めるべきと思います。
人権維持活動と政治活動は同種のものであっても、
強制加入団体である日弁連、弁護士会は、様々な意見に配慮して、
一歩引いた立場にあるべきです。
原発についても、被害救済は当然としても、
原発全廃は、国の経済政策の問題であって、
人権だけの問題ではありません。
sankei.jp.msn.com/region/news/120310/kyt12031002100002-n1.htm

全国初の死刑廃止決議案 京都弁護士会が否決 反対多数

2012.3.10 02:10

 京都弁護士会(小川達雄会長、会員586人)は8日、京都市内で臨時総会を開き、執行部から提案された死刑制度の廃止を国に求める決議案を反対多数で否決した。同弁護士会によると、可決されれば、弁護士会として初めて死刑の廃止要求に踏み込んだ決議となるはずだった。
 決議案は、国に対し刑法などの法改正によって死刑制度の廃止を求める▽廃止までの間は刑の執行を停止する▽死刑判決には裁判官と裁判員全員の意見の一致を必要にする-ことなどを盛り込んでいた。
 臨時総会では、3時間以上にわたって決議案が審議されたが、「時期尚早だ」といった慎重・反対意見が相次ぎ、議論は紛糾。採決の結果、出席者227人のうち賛成はわずか80人にとどまった。